
長年使い続けたレザークラフト手作りの初作品ショートウォレットは、もうこんなにもボロボロになってしまいました。
数年前にレザークラフトに興味が湧いて右も左も分からぬままに
見よう見まねでお財布(ショートウォレット)の製作に初挑戦した作品です。
初めてのレザークラフト作品だけに失敗だらけのお粗末な仕上がりだったけど、それはそれで初の手作り作品という事で当時は自分にもこんなことが出来るんだという驚きと満足感や達成感を存分に味わったものでした。
それがキッカケとなり手作りの革の質感にぞっこん惚れ込み、もう一個、更にもう一個と作品も増えていきレザークラフトという手作りの楽しい世界に足を踏み入れることになりました。
このショートウォレットは
製作後に失敗した反省点を元にして直ぐに新たにロングウォレットを作ったので一応レザークラフト初挑戦の記念に取って置いておこうと思っていたのですが・・・
失敗作にもかかわらず娘が使いたいと言ってこれまでずっと愛用していました。
こんなにもボロボロになるまで使ってくれて、自分としても嬉しいし、本望だと言う事で、「新しいのを作ろう」と言ったのに愛着があるから直して使いたいと言っていたので、補修して再利用する事にしました。
目次
Tips & メイキング
折角なので・・・
製作過程を詳しく画像で載せてみたいと思います。
長くなりそうですが、よろしければ最後までお付き合いください。
一応、まだまだ素人の手作りという世界なので参考程度に読んで下さいね(^^)

状態の確認!
初期の頃に使っていたろう引き麻糸はやはり長年の使用に耐えられずに
あちらこちらで無惨にも切れてしまっている。

頻繁に出し入れを行うお札入れの端もこんな状態だ

底の部分も大きく開いてしまっているので
もしかしてお金落としてないかなぁ〜(^^;)

同じくお札入れの反対側の端の部分

切れた麻糸を取り除くと
結局、ほぼ全分解になってしまいました(汗)

コインケースは糸切れも無く、かろうじて大丈夫のようだ。

しかし、麻糸は今ではもう使ってないし、全部処分してしまったので
今回使う予定の糸を統一する為にもやっぱり分解する。

ショートウォレットのパーツ全容

糸は丈夫なシニュー糸を使う。
平たいシニュー糸を3分割し、1/3糸を更に丈夫な撚り糸にしています。
シニュー糸で撚り糸を作る方法は、以下を参考にしてみて下さい。

まずは、内装パーツから縫い込んでいきます。
矢印の部分は縫い込まずに残しておく。
そうする事で、小さなポケットになるので
ちょっとしたレシートやメモ等を一時的な保管用として使うと便利ですね (^^)

コインケースのマチを縫い込んでいます。

折角なので・・・
以前に他の作品でボツになった部品があったので、それを利用してベルトフラップを追加し
ウォレットの開き防止の為のホックを取付ける。

端切れを利用して、ホックベースを作る
デバイダーを使って縫い込みのラインを引いてから、ステッチホールの印を付けておく。

作りかけのベルトフラップは既に1.5mm間隔のステッチホールが開けられていたので
それにあわせて同じように1.5mmの菱目打ち棒でステッチホールを開口しました。
ヘリ落しで角張った革のヘリも丸く仕上げておきます。
ウォレット本体とは縫い目の間隔が違うけど・・・この際、仕方ない(^^;)

ホックベースにニーフットオイルを塗って表面の表情を整えました。

縁にトコノールを塗って磨き込む。

ホックの取付け

専用の道具を使います♪

こんな感じでホックを取付けました。

慎重に位置をあわせる。

直接本体にホックとともに取付けたかったけど
金具の足が短くて届きませんでした(汗)

ちょっと作業をするだけで机の上は道具類で散乱する(汗)

ホックベースの縫い込み
ステッチ間隔が1.5mmと小さいので、糸は捻っただけのシニュー1/3を使っている。

ベルトフラップの取付け完了♪

閉じたイメージはこんな感じだ(^^)

さて、本チャンの縫い込みを開始♪

まずは、コインケース側から〜

次にカードケース側

縫い穴をしっかり合わせて、爪楊枝等で位置ずれ等は無いか確認します。

縫い始めは二重縫いで補強!

縫い終わりは、2目〜3目ほど戻し縫いをして革の裏側に通しておく。

裏側に通した糸をギュッと一結びして余分な糸を切り取る。

糸先をライター等でアブってつぶしてしまいます。
これで、縫い終わりの糸処理が目立たなくなりますね(^^)

そろそろ最終段階
お札入れの入り口付近の処理では、まず一枚革の方から縫い始める。
これを逆にすると、縫い終わりの糸を隠せなくなるのできれいな処理が出来ません。

フィニッシュは、補強をかねて2〜3目くらい戻し縫いをして縫い合わせた革の間から
糸を出しておく。

余分な糸を切り取ったら、同じくライターでアブって潰し、爪楊枝等で奥に押し込める
このとき、木工ボンド等を爪楊枝の先に付けて押し付けると更に安心ですね(^^)

完成♪

内装

外装

ベルトフラップ裏側
ベルトフラップが付いただけでずいぶん印象が違って見えます。
まとめ
今回は糸も大変丈夫なシニュー糸を使いました。
シニュー糸は更に撚り糸にして使っているのでよっぽどの事が無い限りは
切れてほどける事はまず無いはず・・・
飽きてしまって他のお財布に変える事が無ければ
多分一生ものになるだろうと思います(^^)
今回は、単なる補修だったのでレザークラフトの基本的な処理の一つである
縁の段差や縁磨き等の処理作業を省略しましたが・・・(^^;)
とりあえずこれからレザークラフトを始めたいと思っている方々に
少しでもヒント、参考になっていただけたなら嬉しいです。
ということで・・・
レザークラフト作品の補修再利用の簡単なメイキングでしたが
最後までお付き合いありがとうございました♪
IVY

