ローバーミニの内装をウッド仕様にカスタムしたくて自作したATウッドシフトノブ♪

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Myミニ(ローバーミニ)の自作オリジナルATウッドシフトノブが完成しました(^^♪

ローバーミニのカスタムを目指して、とりあえずは内装からということで、自分のイメージに合ったパーツを探してミニのカタログを見ていると、あれもこれも欲しいモノばかりでもうキリがありません(汗)

自分のお財布と相談して、欲しくても買えない現実にフラストレーションは溜る一方です。

そこで、なるべく費用を抑えられるように自分に出来そうなものは、できるだけ自宅にある手持ちの材料を使って自作してみることにします。

今回は、工作用に取り揃えてあった材料と工具を使って製作してみました。

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材料:
ジュラルミンA2017 (50mm)
ジュラルミンA2017 (25mm)
円柱木材 (素材名不明 60mm)
固定用イモネジ (4mm)
アイビー号はATなので、もちろんAT用に合わせて製作するつもりですが
今回はAT / MTどちらでも取付けが可能になるように、押しネジ(イモネジ)で固定ができるようにする予定です。

てゆうか、ここだけの話!
本当は、インチネジを切る自信がありません(;^_^Aアセ

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木工旋盤用のチゼル(切削刃物)を持ってないので、手元にあった平彫刻刀(上の写真)を使って切削作業を行うことになります。
まずは試しに金工用旋盤で木材をチャンと削ることが出来るのか、小径の材料を削ってチョッとした簡単な部品を作ってみましょう。

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丸棒を適当な長さに切り、チャックにセットします。
適当な金属角棒をバイトホルダーにセットして、簡単な刃物台を作り、いざスタートです。

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削ってみました。
荒削りではあるけれど、なかなかいい具合に削れました。「金工旋盤で木材を削るのは、お勧めしない」と何かで読んだことがあるけれど、この際無視しましょう。

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簡単に削った部分を切り離します。
削るのはとても簡単に出来ますが、この切り離しがとても大変でした。淵がとても薄いので、ポロポロ欠けてしまいます。 実はここまでに5回も失敗して、何度もやり直しを強いられてウンザリしていました。

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削りだした部品を着色して、何とかこの2個は作り上げました。ウィンドレギュレーターのキャップも作ろうかと思っていたけど、思ったほどの感動も無く、これで気持ちも萎えてしまい、結局止めました。

根性無しです( ̄_ ̄;

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ATウッドシフトノブメイキング

製作開始

これより先の製作過程は大変長くなりそうですが
よろしければ最後までお付合い下さいね(^^♪

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さて、木材の削り具合をしっかり確かめたので、本題のシフトノブの製作に取り掛かります。
用意した円柱状の木材に、自作の芯だしゲージで中心に印をつけます。

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やっぱり、こういう道具はとても便利ですね~!
あっという間に仕事が進みます。
この芯だしゲージ、余っていた差し金を改造したものですが、作っておいて良かったな~と改めて実感しました。

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早速、部材の中心にドリルで 8.5ミリの貫通孔を開口します。

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ぶれないように、芯押しセンターで固定して、一気に削り込みます。

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ある程度、満足のいった形になったところで、次に底の部分に、一番力のかかるボトム部分の部品がしっかり取り付けられるように埋め込み用の溝を掘り込みます。

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次に、チャックにセットしたままの状態で、垂直にネジを切る為に、芯押しセンターをドリルチャックに差換えて、10mmタップでネジを切り込みます。

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タップがある程度、垂直に保たれて切り込まれたところを見計らって、旋盤から取り外し、タップホルダーに差換えてネジを切り込みました。

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さて今度は、シフトレバーと連結する一番大切なボトム部分の部品をジュラルミンで製作します。
ケガキ線が目立つように青いマジックインキで着色して、 例によって、パイプカッターで60mmの位置にケガキ線を入れました。

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カット完了!
手作業の為、いったい何分ぐらい掛かったのか?
体力を消耗する一番嫌な作業です。

ヘロヘロ~ヽ(◎_◎)ノ。o○

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手作業で、荒れた切り口を面研できれいに整えます。

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本体への埋め込み部分とねじ込み部分の外径削りをします。
ねじ込み部分を10×10mm、埋め込み土台部分を20×5mm に設計しました 。

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今度は、部材を反転させて、シフトレーバーへの連結差込部分の外径を18ミリになるまで削り込みます。

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外径の形が、大体出来上がったら今度は、中心に貫通孔を開口します。
まずは、センタードリルでガイド穴をつくり中心を出します、これはドリルの歯が踊ってしまうのを防ぐ目的もありますね。

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チョット解かりにくいかも知れないけど、センタードリルで中心を出している様子です。
芯押し回転センターで、部材の振れを防ぎ固定するときにもこの作業は必須です。

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それでは、センターに向かって一気にドリリングの開始です。ミニATのシフトレバーは本体とネジが切られている部分が9.63ミリ、頭の部分が8.5ミリの段差が付いています。最初は一回り小径のドリルを使用して開口するのが良いと云われてるようだけど、この際、一気に8.5ミリで貫通させます。
貫通するには、ドリルの歯が短いので、途中で部材を反転させる事になりました。

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8.5ミリの貫通孔が無事にあいたところで、再度部材を反転させて、次に10ミリの穴を45ミリまで掘り進めます。レバーの頭部分が8.5ミリの穴から貫通し、本体部分の段差が途中で掛かって止まるようにします。

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少し、デザインをつけるため先端部分にテーパーをかけます。バイトホルダーを15度回転させて目測で、慎重に気に入るまで削り込みました。

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レバーへの連結部品の削りだしが終ったところで、自作のダイスホルダーを使ってネジを切り込みます。

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これまた、自作の回転レバーです。
旋盤の貫通孔に差込、手動で回すときに使います。
ネジを切るときなど、モーター動力での回転を必要としないときに便利な道具です。

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ダイスホルダーを芯押しセンターにセットしたドリルチャックに取り付けて、ネジを切っている様子です。

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10mmのネジ切り完了!
10mmのネジ切りは、結構力が必要で自分の旋盤ではこれが限界のサイズかもしれません。

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やっとここまでたどり着きました。
ウッド部分と取り付けボトム部分の部品です。

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組み込んでみました。
なかなかいい感じですね~!
この時点で、出来が悪かったら、たぶん気持ちも萎えて、止めてしまってたかもしれません。

思い通りでよかった!

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先へ進みましょう~!
トップ部分も少し埋め込む構造に変更した為に、急きょ穴繰りで溝を作ることになりました。
ボトム部品を取り付けたまま作業することになり、チャンと芯が出るのか不安でしたが、作業を進めてみます。チャックからの距離もあるので、ブレも心配しながらの作業になりました。
工程は、しっかり計算して行わないと失敗の元になりますね!(反省)

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このネジ切りも工程ミスですね!
ボトムのネジを切るときにここまでやっておけば良かったのにね~!
時間と労力の無駄になりました。

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さていよいよ、シフトノブ製作の最大の難関!
50mm径、ジュラルミンの切り出しです。もう、やる前から憂鬱な気分になります。

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青マジックインキで着色した部分にケガキ線を入れて
いざ、出陣!

いったいどれぐらいの時間が掛かるのだろうか?

考えただけで、頭がクラクラしてきた〜!
気が遠くなりそうwww!

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やはり自分の持っている、キャシャなバイスでは、固定するのは無理でした。
おまけに角度変更用の回転固定レバーが壊れてバカになってしまった (;´д`)トホホ

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急きょ、作業台に固定して切り出し再スタートです。

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やりました!
なんと1時間以上もギコギコと金切りノコを動かしていたから、もう腕はパンパン!
2度とやりたくな~い!
真剣に電動工具の購入を検討します。

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荒れた切り口を面研で整えます。

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外径を、50mmから一気に10mmまで削り込みました。
なんかとてももったいね~!って感じ!

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トップには、飾りバッジを埋め込んで取り付ける予定なので、部材を反転して、センターを出し、穴繰りの準備をします。
この時点で、50ミリの外周も40ミリまで削り込んでおきました。

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穴繰りバイトが使える最低サイズが、10mm以上なので、かっこ悪いけど大穴を最初にあけておきました。

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バッジ埋め込み用の溝堀りが完了し、更にセンターに5mの穴を貫通させました。
これは、バッジを裏からピンなどで突いて取り外しが容易になるようにする為の処理です。
更に、角のデザインテーパー削りも完了しています。

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10mmのネジ切りも、完了!

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いよいよ、工作の大詰め!
出来上がった部品を組み込んで、そのまま旋盤にセットし、旋盤の回転を利用して全体にサンドペーパーをかけて表面を滑らかにしました。

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トップに埋め込むバッジは、今度エッチングか、スズ合金を利用してメタルキャストで自作を予定しています。
その間の 穴埋めとして、コインを使いましょう。
やっぱり、アイビー号としては、幸運のコインであるペニー(1セント)しかないですよね!

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ジャーン・・基本工作完了!
思った以上の出来に自分でも大満足です。
あれっ!「何でコインがペニーじゃないの?」って聞こえてきそうです。
そうです、穴繰りを失敗したんです。
大きくなりすぎて、カッコ悪くなってしまったので、5セントに変更しました。

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ウッド部分の塗装です。
まずは、オイルステインで着色します。チークかダークオークかで迷いましたが、ここは少し明るくチークを選びました。

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着色が終ったら、乾くのを待ってウッドシーラーでこれ以上の塗料の染込みを抑える為の捨て塗りをします。
ウッドシーラーが無ければ、ニトロセルロース系のラッカークリヤーをざっと塗っておいてもいいでしょう。

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ウッドシーラーが乾いたら、次にサンディングシーラーを約20~30分間隔で3~4回にわけて塗り重ねました。

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サンディングシ-ラーが乾いたら、#320のサンドペーパーで表面を滑らかにします。
次に、ニトロセルロース系ラッカークリヤーで、第1回目のトップコートとして約30~40分間隔で3~4回にわけて塗り重ねます。それから大体2日間くらい乾きを待ったほうが良いのですが、せっかちな私は、乾燥した時期でもあるし、今回は1晩だけにしました。
第1回トップコートが乾いたら、再度#320のサンドペーパーで表面を整え、第2回目のトップコートを先程と同じように塗り重ねて乾燥を待ちます。

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第2回目のトップコートは、約2週間くらいかけてしっかり乾燥させたほうが良いのですが、待ちきれなくて2日間で終わりにしました。(T^T)

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最終仕上げに、旋盤にセットし、回転を低速にして、コンパウンドをかけまくります。

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金属部品も、磨きをかけておきました。

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コインの仮止めに、ホットグルーガンを使おうとしたけど、熱で溶けたグルーが金属に触れた途端に冷えてすぐ固まってしまい上手くいきません。とにかく、くっ付いていればいいので、結局、両面テープを使うことにしました。

完成

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やっと完成しました♪
いかがですか?我ながら・・・って感じです^^;
どこにも無い、完全なオリジナル・ワンオフのシフトノブが出来上がりました。

やはり自作で作ったものは愛着が湧きますね^^
自分的には大満足です。

続きは下記のリンクから

ローバーミニの内装カスタム計画のひとつで、先日自作したオリジナルATウッドシフトノブの出来具...

それでは、最後までお付合いありがとうございました。
IVY^^

2006年2月9日
ローバーミニ整備記録より。

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